ブレインストーミングから Jira バックログへ:Mind Map Studio を開発した理由
Atlassian Forge 上でクリエイティブな視覚的思考と体系的なアジャイル実行のギャップをネイティブに解消。

Amir
Product & Systems Lead

ほとんどのソフトウェアプロジェクトは、最初から完璧に構造化された Jira バックログで始まるわけではありません。アイデアから始まります。新機能、技術課題、顧客からの要望、あるいは具体的な Jira チケットを作成する前にまず全体像を検証すべきアーキテクチャの刷新などです。
だからこそ私たちはブレインストーミングを行います。多くのエンジニア、プロダクトマネージャー、アーキテクトにとって、視覚的に思考することは複雑な構造を分解する最も直感的な方法です。
たとえば、新しい認証システムを設計する場合を考えてみてください。以下のように整理を始めるはずです:

ほんの数分で、アイデアは明確な形を持ち始めます。主要コンポーネントを俯瞰し、不足している要素を追加し、枝を再編成して、Jira のカスタムフィールドやワークフローに縛られることなく本質的な議論を深められます。
そして、その後に退屈な作業が待ち受けています。
ブレインストーミング完了。次はすべてを Jira に手動で再構築する作業。
誰かがそのマインドマップの構造を実際のタスクに変換しなければなりません。それは通常、Jira を開いて Epic を作成し、Story を作成し、Task を作成し、説明文をコピー&ペーストし、図上で自明だった関連付けを一つずつ手動でリンクすることを意味します。
スピーディーだったブレストが一転して事務作業に変わります。そしてプロジェクトに2つのバージョンが生まれてしまいます。アイデアを生み出した視覚的な設計図と、実際の作業を管理する Jira バックログです。
時間の経過とともに両者は乖離していきます。Jira 上でバックログが更新され開発が進む一方で、最初のマインドマップはミーティング終了時のまま放置されてしまいます。
この「仕事について思考すること」と「仕事を管理すること」の断絶を解消するために、私たちは Mind Map Studio を開発しました。
マインドマップを描くこと自体は課題ではなかった
世の中にはすでに優れたマインドマップやホワイトボード製品が多数存在します。四角と線を描くためのキャンバスをもう一つ増やすために Mind Map Studio を作ったわけではありません。私たちが解決したかったのは、ブレインストーミングの「後」に生じる課題です。
既存ツールの多くはアイデア出しの体験に特化しています。私たちが作りたかったのは、導き出されたアイデアをそのまま Jira 上の実務へと直結させるソフトウェアチーム専用の仕組みです。
“多くのマインドマップ製品はブレインストーミング体験を最適化します。私たちが最適化したかったのは、ブレインストーミングの直後に起きるプロセスです。”
視覚的思考から Jira の実務へ
Mind Map Studio は、4つのシンプルなワークフローを軸に設計されています:Think(思考)→ Structure(構造化)→ Execute(実行)→ Track(追跡)。
- 1. Think(思考に集中): Jira のフィールドを気にする前に、まずはアイデアを広げます。Mind Map Studio はキーボードファースト設計:'Tab' で子ノード、'Enter' で兄弟ノードを作成し、マウスに持ち替えることなく高速に思考を整理できます。
- 2. Structure(自然な階層構造化): 構想が深まるにつれ、マップは自然と階層構造(大方針から機能群、ユーザーストーリー、タスク)を形成します。複数のグラフレイアウトやブランチ折りたたみ、フォルダ整理に対応しています。
- 3. Execute(一括実行): 選択したノードをキャンバスから直接、複数の Jira 課題として一括作成可能。Jira 画面で一つずつ手動作成する手間を完全に排除します。
- 4. Track & Synchronize(追跡と双方向同期): キャンバス内の Jira バックログドロワーを使って、課題タイプ、ステータス、作成日でフィルタリングし、ビジュアルマップと Jira を双方向で常に同期させます。
ブレスト結果をダイレクトに Jira バックログへ

コピー&ペーストを繰り返す代わりに、視覚的な構造がそのままバックログ作成の自動ワークフローになります:

Jira との連携はチケット作成にとどまりません
Jira 課題を作るのは第一歩に過ぎません。開発が始まった後も、視覚的な設計図は役に立ち続ける必要があります。Mind Map Studio はキャンバス内に Jira バックログドロワーを内蔵し、課題タイプ(Epic、Story、Task、Bug)やステータスで即座に検索・連携できます。

既存の Jira 課題を計画プロセスに直接取り込めるため、孤立した作図ツールと Jira を行ったり来たりする必要がなくなります。
同期は双方向です。タイトル、ステータス、課題リンクの変更はキャンバスと Jira の双方に反映され、初期ミーティング後も生きたプロジェクトの姿を映し出し続けます。
アイデアを Jira の成果物へと変えるすべての人のために
私たちはソフトウェア開発の視点からこの課題に着手しましたが、同様の課題はプロダクトチームのあらゆる役割で発生しています:
- プロダクトマネージャー & プロダクトオーナー: 機能アイデアをリリース可能な Epic や User Story へとブレイクダウン。
- テックリード & ソフトウェアアーキテクト: システム移行、アーキテクチャ刷新、技術イニシアチブの体系的分解。
- エンジニアリングマネージャー: ロードマップ議論を実行可能なスプリントバックログへと変換。
- 開発エンジニア: 実装に着手する前に、複雑な要件を明確なサブタスクに分解。
- ビジネス & システムアナリスト: 業務要件を整理された開発タスクへと落とし込み。
“頭の中にある複雑な構想を、同じ作業を二度繰り返すことなく、構造化して Jira の実行可能なタスクに変えたい。”
Atlassian エコシステム内でネイティブに開発した理由
成果物が Jira で管理されるのであれば、なぜ視覚化のためだけに計画データを外部プラットフォームへ移す必要があるのでしょうか?
Mind Map Studio は Atlassian Forge 上に完全ネイティブで構築され、Atlassian Marketplace の 'Runs on Atlassian' 認定を取得しています。外部データベースを一切使用せず、すべてのマップ構造とリンクはお客様の Atlassian Cloud インスタンス内の Forge ストレージに安全に保管されます。
さらに Confluence Cloud マクロを使用すれば、Confluence ページ上に生きたマインドマップを直接埋め込み、RFC や技術仕様書と常に連動させることができます。
ブレインストーミングと Jira バックログを繋ぐミッシングリンク
Jira は定義されたタスクを管理する上で非常に強力です。しかし、タスクを定義するプロセスそのものは探索的で流動的です。全体から始め、分解し、依存関係を見つけ、試行錯誤します。マインドマップがその思考の余白を提供し、Mind Map Studio がその探索をバックログへと直接昇華させます。
Mind Map Studio は Atlassian Marketplace にて Jira Cloud 向けに提供中です。マップを作成し、アイデアを分解し、Jira バックログと連携させて、手戻りのないスマートなワークフローを体験してください。
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